茨城県職業能力開発協会と真壁高校からジュニア技能インターンシップ事業と言う事業の講師の依頼が真壁石燈籠伝統工芸士会に有りました。
この事業は、若年期における職業意識の涵養(かんよう)や知識・技能の習得機会の確保、ものづくり産業への就職意識付けを目的とした事業との事です。
講師に、前工芸士会会長の小原さん・現会長の根本さんと副会長の私、加藤の三名で10月9日・10日の2日間、伝統工芸品真壁石燈籠の製作・指導に当たる事となりました。
対象の生徒さんは、真壁高校環境緑地科の一年生の三名です、この三名は自ら応募したそうです。
本来は、生徒一名に講師一名のマンツーマンで各講師の工場で行う予定でしたが、今回は小原さんの工場をお借りして三名を一緒に指導する事になりました。
まず、手作業で火袋のビシャンがけから始め火口の加工と言う工程で進んだのですが、午前中一杯ビシャンがけでしたので、生徒達にはかなりハードな作業だったと思います。
三名とも石を扱うのも、道具を使うのも初めてという事でしたので、御影石ではとても加工は無理ですので軟石(白河石)を使用して四角の置燈籠(茶屋形)を製作しました。
高校の環境緑地科でも石材加工の授業ではこの石を使用しています。
手作業の加工を体験して貰った後は、エアー工具を使った加工で進めて行き、笠の加工で完成です。
今回の事業で、生徒達も手作業の大変さや難しさ、完成した時の達成感など良い経験になったと思いますので、これを機に将来石材業に就いてくれればと願っています。
完成した燈籠は、軟石と言えども100年位もつものですからから大切にして貰いたいものです
このような取り組みには、出来る限り協力させて貰って石の魅力を伝えていければ後継者の育成にも繋がると思っています。